2023年MY BEST楽曲10選 +α

2023年はいかがお過ごしでしたでしょうか?

私は表層を攫うのみだったK-POPを本格的に聞き始め、特定のグループに人生ドルを発見してしまい想像以上にどっぷりとその世界に浸かっています。といっても推しグルが大手事務所所属のため結局大手中心で聞いてるので、中小アイドルにももっと明るくなりたいですね。
また下半期で『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』にドハマりし、心身を粉にして毎週萌え、メロり、そして意見の食い違う視聴者(=国民プロデューサー 通称国プ)に対し怒り狂っていました。サバイバルオーディション番組に熱中すると大概は自分の感性と番組の方向性や大衆の投票結果との違いに苦しむことになるというのは6~9月までのR U Next?(韓国の大手芸能事務所HYBE傘下のBe lift主催のサバイバルオーディション番組)で学んだはずなのに、日プ女子に関してはシグナルソングの遅刻からファイナルの生放送までの全てをしっかりリアルタイムで追いかけ続けて国プにキレまくってしまいました。そのせいで尖り散らかしてた頃のオタク感性が研ぎ澄まされてしまってだいぶ苦しかったのですが、その分だけ楽しい3ヶ月でした。やっぱ鯖番やめらんね~

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デビューしたME:Iの皆さん、おめでとうね…………

この通りK-POPに全く興味のない人にはなんのこっちゃわからん話をベラベラと話し続けるほどには私は無事に韓国かぶれへと進化を遂げましたので10選にもK-POPが多数食い込むこととなりました。いずれ2023ベストK-POPも形にするので、そちらもご覧いただけると嬉しいです。
では前置きはこのくらいにして、オススメを羅列していこうと思います。
ちなみに音楽的知識はあまりないです。

MY BEST 10

楽曲選出基準は「2023年1月~12月に初めてフル音源がリリースされた楽曲」とし、アーティスト、作家、作品のかぶりを極力避けることとしました。

2023 MY BEST10 早わかり表

1.Sugarcoat (NATTY Solo) - NATTY(KISS OF LIFE)

作曲 Uzoechi Emenike, Chloe Martini
編曲 Chloe Martini
作詞 조윤경
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K-POP女性アイドルグループ「KISS OF LIFE」のデビューアルバム『KISS OF LIFE』より、ナッティのソロ楽曲です。

KISS OF LIFEは中小事務所ながら実力派揃いのメンバーとハイセンスな楽曲で今年7月のデビューを皮切りに今年のK-POPシーンを席巻した大注目の女性アイドルグループで、そのデビューアルバムは粒揃いです。そのなかでもやはり1曲目にして「このグループ、"凄い"ぞ………」と予感を感じさせてくれた曲がこのSugarcoatです。

2000年前後のR&Bをとさせるグルーヴは耳馴染み抜群で、聞いてると自然と首が縦ノリを始めてしまうほどダンサブルなナンバーです。2000年代R&Bで胎教を終えた身なので体中にこれでもかというほど染み渡るんですよね。
シンプルなビートながら散りばめられたテクニックが巧妙で、特にBパートで音程を上下しながら畳み掛けるように歌った後にサビで「Sugarcoat…」とゆったりのビートに切り替わる緩急がたまりません。音数が増えるのもその落差を強調してて大好きです。ABサビと同じラインを辿っていたベースがCメロで全く違う動きをし始めるのも、曲を引き締めるとともに、MV中ではちょうど不穏になり始めるシーンなので転換を予兆させてくれます。つまり大好きです。

Sugarcoatには「取り繕う/体裁を良くする」という、日本語でいうところの「オブラートに包む」に近しい意味があります。
「Dont' sugarcoat me(私に本音を隠させないで)」や「날 네가 뭐라든지 Just move, 내 맘대로(あなたが何を言おうと思うまま動く)」等の歌詞に表れてる「都合のいい理想の女の子として私を消費しないで」という強い主張が、ナッティの冷たくも意思を含んだ歌声とバキバキのダンスによって説得力を増してて非常に良い。

デビューアルバム『KISS OF LIFE』はMVがストーリー仕立てになっており、ここからベルのソロ楽曲曲『Countdown』→ジュリーのソロ楽曲『Kitty Cat』→ハヌルのソロ楽曲『Play Love Games』→4人が揃ったグループ曲『Bye My Neverland』→そして満を持して登場するタイトル曲『Shhh』へと物語が繋がります。
全曲ともメンバーの個性を光らせる良曲揃いなので、Sugarcoatがお気に召した方はMVも合わせて是非キオプの世界に浸かってみてくださいね。

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[it’s Live] KISS OF LIFE - “쉿(Shhh) ” 미방분 1인캠 벨 ver. #itsLive #KISSOFLIFE #쉿 #Shhh #Fancam #직캠 #KPOP #잇츠라이브

♬ 오리지널 사운드 - it's Live

キオプの推しメン、ベルちゃんのIt's Live大暴れシーンです
美女が楽々とホイッスルボイスを出す姿、最高──────────

2.Broken Promises - ChumuNote,Purukichi

作曲・編曲・作詞 Purukichi
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VtuberのChumuNoteと音楽アーティストのPurukichiによるコラボレーション楽曲です。

FutureBassにガレージの要素も盛り込んだカワイイ×オシャレな楽曲に、萌え萌えボイスすぎず、しかしVtuberの持つフィクショナルなキャラクター側面的性格は失わない甘さと若干の舌っ足らずさもあるChumuNoteの歌声が絶妙にマッチしています。

表情を変え続けるシンセサイザーが魅力的で、特にサビ終わりのボーカルストップからのカットアップされまくるシンセサイザーゾーンは聞く度にゾクゾクします。Aメロ~サビまでの、和音をリズムを崩さずまとめてコード移動する弾き方(?)もカットアップの異質さを際立たせているし、大切な人にあっさりと裏切られた後の大切だった日々を精算し吐き捨てながらも混乱とショックで不安定な情緒を音楽で表現してるようで良い。
ほかにも3:05の「サイテー ByeBye」の前に一瞬かかる電話のコール音が、「もう大切な人からかかる電話にも出ることはない」のを物語っているようにも思える。
こういう歌詞と音楽とがリンクして情景をパッと思い浮かばせてくれる没入感って良いですよね。

3.傷つき傷つけ痛くて辛い - トゲナシトゲアリ

作曲・作詞 キクイケタロウ
編曲 玉井健二, 秋浦智裕
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東映アニメーションによるオリジナルアニメ『ガールズバンドクライ』の楽曲です。

私はピアノの音が大好きです。
何か物語が始まりそうなピアノの音から始まる楽曲、好きに決まってる。

Aメロのカッティングギターから始まる旋律は葛藤を予感させ、追随するようにピアノ、ベースが合流していきます。その後は各楽器が自分の抱える傷を主張するかのようにそれぞれが小刻みに音を奏でるのに、Bメロ出だしでピアノが大きく顔を出してからボーカルを中心に調和していきます。各楽器メンバーがチームとしてまとまる過程のようです。そしてサビという一番の主張どころでボーカルを完全に活かすためにドラム以外のピアノ、ベース、ギターが無音になる。
そうして整えられた舞台でぶつけられる命題は

誰かがやったこと責任を取るのは若い世代だと言うけど 何処向けに何処まで償えばいいんだろう 分かんないや

このカタルシスたるや!

ボーカルの井芹仁菜(CV理名)の「不条理への不満をぶつける、痛々しいながらも純粋さを忘れていない澄んだ歌声」がかなり好きで、この青いが故に美しい音楽をこれ以上無いほど説得力を持って彩っています。

見に覚えのある思春期的な感傷と音楽を重ねて滔々と話すのは単に音楽をダシにした自分語りに過ぎないのであまりしたくはないのですが、この曲はそんな誰かの葛藤に自分の感傷を重ねてしまう危うさと、だからこそ得られる安心感を思い起こさせてくれます。
赤裸々な葛藤や問題に等身大でぶつかる姿勢なんて大人になるにつれ薄れていくものなのに。

そんな大注目アニメ『ガールズバンドクライ』は2024年4月放送です。要チェックやね。
girls-band-cry.com

(あとめちゃくちゃ普通に好みの話をするとサビの「するけど」「言うけど」の音の上下する運び方が好きです。)

4.平行線の美学 - CoMETIK

作曲・編曲 ねりきり(KEYTONE)
作詞 園田健太郎
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アイドルマスターシャイニーカラーズ』よりCoMETIKの楽曲です。

私はピアノの音が大好きです。
機嫌の悪そうなピアノから始まる楽曲、好きに決まってる。

私は斑鳩ルカに救われないからこそ誰かを救うアイドルであって欲しかった側なので、283プロ加入には正直「斑鳩ルカというアイドルはそれでいいんか!?」と煮え切らなかったのですが、コメティックというグループに対しては現状フラットなままでいられているので曲単体で好きだなと思えています。

現代で尊重されがちな多様性を「そうだね、でも私には何もないんだから放っといて」と厭世的に歌ったのが本作だと解釈しています。そんな歌詞で特に好きなのは、各人の特徴を「線」と表現し、相容れずに線が交わらなくたって無理やり曲げずにそのままでいて良いはずでしょうという主張を『平行線の美学』と銘打ったところです。
現在という一点において生きるのではなく、過去と未来への時間軸も認識してるからこそ出てくる「線」という単語に、今の自分を形作るものと、今後自分がどうなっていくかの視座が見え隠れするのが好きです。

激情よりも諦念の強い歌詞なので、どちらかといえばひとりごつような歌い方なのも好き。
後ろのサウンドは結構好き勝手してるのにね。

5.I AM - IVE

作曲 Ryan S. Jhun, Kristin Marie Skolem, Audun Agnar, Eline Noelia
編曲 Ryan S. Jhun, Audun Agnar, Kristin Marie Skolem
作詞 Kim Eana
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K-POP女性アイドルグループ「IVE」のアルバム『I've IVE』の楽曲です。

数々の賞を受賞し、音源でも音盤でも好成績を出し続け2023年も存在感を見せつけたIVE(アイヴ)。そんなIVEの三原色シリーズの集大成とも言える今作。
つまり大団円のフィナーレみたいな曲です。

K-POPにとってTikTokで若年層に売り込み曲を流行させることが1番のプロモーションになってから、バズ狙いを意識したタイトル曲でカムバするのが当たり前になりました。もちろんマスな音楽シーンだけでは発掘されなかっただろう中小事務所のグループが誰でも見れるアプリを通して評価されるのは喜ばしいことですが、そのせいでタイトル曲だけがトンチキやキャッチーに振り切って逆に浮いてたりと、曲やアルバム全体の質みたいなものが蔑ろにされる負の側面も幾度となく目の当たりにしてきました。
そんな時流の中でIVEは、グループのコンセプトである「自己愛(ナルシシズム)」をTikTokではおおよそ流行らなさそうな高音大絶叫で歌い上げていて、王者の貫禄をK-POPシーンのド中心でまざまざと見せつけてくれて本当にありがとうという気持ちでいっぱいになります。

歌詞も最高で、タイトルは『I AM』ですが、「너는 누군가의 Dreams come true(君は誰かのDreams come true)」のように「私の人生は素晴らしいから夢を見てく。きっと貴方もそうだよ」という、自分を愛しながら他者にも愛を説くIVEの気品溢れるセルフラブが詰まってるんですよね。

Life is 아름다운 갤럭시
Life is 美しいギャラクシー

Be a writer, 장르로는 판타지
Be a writer, ジャンルはファンタジー

내일 내게 열리는 건 big big 스테이지
明日の私に開かれるのは big bigステージ

So that is who I am
そう これが私

↑ IVEの気品溢れるセルフラブ、BIG LOVE……



MVのビジュが当たり前に良すぎます。
ガウルさん付き合ってください。


ここで番外編。惜しくも選外にしたけど好きな曲を発表します。

Air Force One - ODD EYE CIRCLE


オアソが事務所を変えて2017年以来6年ぶりのカムバをしてくれました。モドハウスありがとう。ARTMSプロジェクトありがとう。これからのLoonaに幸あれ。

THIS IS LOVE - Queenz Eye


こんな韓国ニュートロな曲を2023年でも出して良いんですか!?サビの広がり方と哀愁漂うコード進行がたまんない。Queenz Eye、キオプに並ぶグルーヴィーな良曲揃いの新人グループなのでヌグ卒して欲しい。

疑事無功 - C;ON


私はピアノの音が大好きです。ピアノ+ブラス+エレクトロも好きに決まってる。
管楽器奏者とボーカルが融合したユニットC;ON(シーオン)、ブラス系の音楽が好きならチェックして損なしです。艶っぽい歌声も好き。

Phantom - I to U $CREAMing!!


I to U $CREAMing!!(アーユースクリーミング 通称アユスク)、セルフプロデュースの地下アイドルで良曲連発してるのすごい。アユスクのリズムが激しい曲ことごとく好き。

これは本当の本当に番外ですが2022年発表のミニアルバムがマジでいい。楽曲派の方はぜひ聞いてください。聞いた上で好き嫌いを決めてください。
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MOONLIGHT SUNRISE - TWICE


大本命推しグルその①のTWICEの英語楽曲です。最近流行りのエモ曲なのにTWICEの可愛いコンセプトの要素も盛り込まれてる気がする。あとMV可愛すぎて口角が目尻に突き刺さりました。

エモくてセクシーなのに可愛いコンセプトも感じさせるTWICE
New Jeans - NewJeans


大本命推しグルその②のNewJeansの楽曲です。2step→ジャージークラブの曲でイージーリスニングな可愛いアイドル曲なことある?パワパフコラボのMVも超可愛いから見てね。

兎がマスコットなグループなのに猫顔すぎて猫にされてるヘリンが可愛い
Speed Love - TripleS


私はピアノの音が大好きです。ピアノから細かなハイハット→ベースに繋がるの、好きに決まってる。
多人数ガールズグループTripleSのユニット「LOVElution」の楽曲です。しっとりと曲を支えるピアノと時たま顔を覗かせては存在感を見せるベース、細かなハイハット、そして広がる音。疾走感があるのに水中で揺蕩う感覚も覚えさせてくれる曲です。曲を聞いて揺蕩う感覚、たまんね~
本当は10選に入れたかったんですが、同じグループ縛りをしてるので選外にしました。

6.Rising - TripleS

作曲 GDLO, YELO, Artronic Waves
編曲 GDLO, Artronic Waves
作詞 Jaden Jeong, GDLO, YELO, simple tea
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多人数K-POP女性アイドルグループTripleSのアルバム『ASSEMBLE』の楽曲です。
大好きなSpeed Loveを選外にしてまで選びたかった1曲がこのRisingでした。

TripleSは楽曲発表時は11人、現在は20人、将来的には24人組になるK-POP女性アイドルグループで、グループ内ユニットAcid Angel from Asiaのデビューを皮切りに続々とユニット単位でのデビューをしていく珍しい形式をとっています。
この楽曲はそんなユニット達の母体であるTripleSとして出したミニアルバムのタイトル曲であり、つまるところ、このグループを代表する楽曲となっています。

ダークで緊張感のあるグルーヴィーなサウンドが2000年前後のR&Bを彷彿とさせますし、サビで音数がガッと増えて響きがリッチになるのが気持ち良すぎる。
後ろでずっと流れている「La la la la…」のコーラスも、TripleSという多人数な拡張型アイドルグループを特徴づけるような声での遊び方な気がします。歌ってるメンバー以外にも後ろにたくさんの女の子たちが控えているのを感じさせるというか。サビ終わり間奏のCDスクラッチも懐かしすぎて最早新しい。

これから始まっていくグループの代表曲でこんな緊張感ある曲でいいのかとも最初は思ったのですが、挑戦的ながらも批判をも覚悟したかのような歌詞がまたぴったりハマってるんです。
「흔들려도 피어나는 꽃 드러내 What I'm Feeling(揺れても咲く花 感じるままを見せる)」や「비바람 좀 더 세게 더 강해질 내게 바래 (激しくなる雨風 私がもっと強くなるように)」と激しい環境下の中にいるからこそ輝く自分たちを歌っています。

それらを踏まえた上で繰り返されるフレーズが

Just 꿈이 아닌 현실의 Dejavu
Just 夢じゃない現実のデジャブ
Just 꿈에서 본 내 모습 Dejavu
Just 夢で見た私の姿 デジャブ

という、「夢見てた自分をアイドルになった現実に重ねてく姿」なのがかっこいい。

MAMAで新人賞も獲ったTripleS、S24までの追加も含めて今後が楽しみです。

7.Sparkly Spot - DOLLCHESTRA

作曲・編曲 渡辺拓也
弦編曲 渡辺拓也,真部 裕
作詞 TATSUNE
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ラブライブ!蓮ノ空スクールアイドルクラブ』よりDOLLCHESTRAの楽曲です。

私はピアノの音が大好きです。
くぐもった電子ピアノ+クラップからギターが弾けてまたピアノが入ってくる曲、好きに決まってる。

今年はアイラブ歌合戦に参加したのも含め、蓮ノ空の存在をどうしても無視できない年でした。ほぼK-POPに偏重していた私ですら何度も名前を見るほど人気を博してる話題性の強いコンテンツとして台頭し、確かな地位を確立しています。

現在展開されてる蓮ノ空のユニットは3つ、この楽曲を歌唱する「DOLLCHESTRA」と「スリーズブーケ」「みらくらぱーく!」で構成されており、なかでもDOLLCHESTRAは全楽曲でベースが特徴的なユニットなのだそうです。この楽曲も例に漏れずベースが常に奥の方で暴れており、特にサビや2Aあたりになると音量が大きいわけではないのにずっと存在感を主張してます。同じようにギターも好き勝手にしてる印象です。
しかしやはり特筆すべきは踊るように軽快なピアノの音色だと思います。曲中で強弱をつけながらも忙しなく動くピアノの音は、この曲にジャジーな魅力と揺るぎない強度を与えてます。ピアノ大好き萌え豚からすると、バラードでないのにピアノに力点のある二次元美少女コンテンツ曲はとても嬉しい。

蓮ノ空はアイラブ歌合戦の公式のぼり企画で夕霧綴理さんと高垣楓さんの越境のぼりを描かせていただいた時からストーリーを拝読したいとは思っているのですがなかなかタイミングが合わず未だに1話のみとなっているので、2024年ではリアルタイム展開に追いつきたいですね。

8.Duality - Z-A

作曲 早川博隆
編曲 早川博隆, 長濱司
作詞 中村駿大, 大山恭子
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『Swing,sing』よりZ-Aの楽曲です。

私はピアノの音が大好きです。
クラッチから即ピアノのエレクトロなスムースジャズ、好きに決まってる。

Bメロのコード進行が気持ち良くてお気に入りなのですが、ピアノ、サックスとボーカルとが交互に掛け合いをしてからサビに突入する高揚感も捨てがたく、どちらも良い。サビの「全てさらけ出して」「魔法をかけてあげる」の音程が階段式に下がっていくのもたまらず好き。
全体的にナイトドライブというか、EDMからくるダンスミュージックの要素が程良いディスコ感を出してくれています。洗練された都会的の夜を連想させてくれる楽曲です。オシャレな気分で夜を過ごしたい時は今後絶対に聞くことでしょう。

Swing,singはかなりジャズに真摯なコンテンツなのでなかなか敷居が高くライブ現場に行くことが出来ずにいますが、来年こそは機会があれば伺いたいです。
どうでもいいけどちゃんとコミカライズ読んでる人いるんですか?更新がひっそりすぎるだろ。

9.Love on Lock - Kep1er

作曲 JJFAN, Andy Love, Jung Hohyun(e.one)
編曲 Jung Hohyun(e.one)
作詞 Jo Yoon-kyung
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K-POP女性アイドルグループ「Kep1er」のアルバム『Music Hour』の楽曲です。

Kep1erをWADADAで止まってる人、『Music Hour』を聞きなさい。WADADAが一番トンチキで面白いことしようと頑張ってる曲だということがよくわかります。

みんな大好き天下のe.one作曲の特徴といえば宇宙少女の『Secret』やAprilの『April Story』、IZ*ONE『Mise-en-scène』みたいなストリングスが広がる儚いコード進行とIZ*ONEの『Sequence』やKep1er『MVSK』などエレクトロで切ないコード進行の2パターンがあるのかなと思っているのですが、今作は後者パターンな気がします。

Aメロの重なったシンセサイザーで空中を、Bメロのエレクトロなベースと多層なコーラスが水中を揺蕩うような浮遊感を醸し出しています。音楽を聞いて揺蕩うような感覚になるのが大好きなのもうここまでで既にたまらないのですが、サビではそれら全てが合わさってなんともいえない幻想的な雰囲気を纏いながらも地に足をしっかりつけた盛り上がりどこを見せつけてくれます。この構成がもう全部気持ち良い!
そんなサビが終わるとバキバキのラップが繰り出されるギャップに驚きます。

浮遊感を漂わせながらも力強さも感じさせる音楽をさらに強調するのがKep1erメンバーの力強いボーカルで、特に1番サビのチェヒョンの歌が秀逸。「あなたの愛に鍵をかける」「この気持ちは変わらない 固く閉ざされるほど良い」という、2人の愛情を確かなものとして永遠にしたいと歌う女の子の強い気持ちを歌声で表現してくれています。

いつまで活動期間が残ってるのかはわかりませんが、イル活もほどほどにまだまだK-POPシーンで存在感を出すのはパロナヤ!!!と突き進んで欲しいです。

10.&ME - NALALA (PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS)

作曲・編曲 Jung Hohhyun(e.one), BYMORE, ONdine
作詞 HASEGAWA, Jung Hohun(e.one), Ondine, BYMORE
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↑パフォーマンスのみを抽出したVerです。

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↑番組で放送されたハイライト版です 歌詞つき。

サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(通称 日プ女子)よりコンセプト評価曲です。
君達のおかげで下半期の全てが狂ったよ!!9月2日のシグナルソング遅刻からファイナルまで全部をリアルタイムで追って全力で狂い散らかしたこの下半期をきっと数年は引きずることでしょう。どんなにツラいことでも知ってる想い出になると ならキミとね 夢を見ていたいよ…

9つめに紹介したKep1er『Love on Lock』と同じくe.one作曲の今作。前述したようにe.one作曲には2パターンあると思ってるのですが、こちらは後者のパターンにめちゃめちゃな景気の良さと確定演出続出みたいなパチンコ感(?)を盛り込んだ曲だと思っています。

この曲に関しては音楽がどうこうというより、ぜひパフォーマンスを見て欲しいです。
本作はサバイバルオーディション番組のコンセプトバトル用に作られたオリジナル曲です。コンセプトバトルとは、101人→50人→35人へと視聴者投票結果によってアイドル候補生が脱落していった先で、生き残りをかけて「与えられたオリジナル曲を、各々でコンセプトの理解をして表現できるか」を曲ごとにグループわけして競い合うものです。このパフォーマンスを踏まえて、現場評価による投票、放送を見た視聴者による投票で次のステージへ進める合格者が決まります。

私がこの楽曲が他よりも印象に残ったのは、パフォーマンスがあまりにも「サバイバル番組」だったためです。
本作以外にもコンセプトバトル用に書き下ろされた曲は4曲あり、その全てのステージが磨き上げられて洗練されたアイドルの煌めきを放っているように感じたのですが、この&MEのステージだけは全員が崖っぷちかのような、荒削りで命懸けなパフォーマンスをしているように感じました。もちろんアイドル候補生の全員が人生を懸けてるのですが、他4曲の皆は命懸けさを舞台のコンセプトと完成度を高めることに取り入れてるの対して、&MEはパフォーマンスに取り入れて全面に出しており、命を削るからこそ生まれる異質なキラキラとした輝き方をしてるように映りました。眩しい光を浴びて 歩きだそう 未来だけ見て……

本業アイドルでなく、どうしてもアイドルになりたいという夢を見て突き進むアイドル候補生だからこその煌めきみたいなものを感じ、二次元・三次元問わずアイドルが好きで「アイドルとは」を常に考えている私のような人間にはとても刺さりました。
そんな曲でButterflyとBut I flyのダブルミーニング、「倒れてもまだ飛べるよ」といったまっすぐで力強い歌詞、あらゆる点で今年一番印象に残った曲かもしれません。

余談ですが&MEってアニソンぽいよねと話題になりアイカツ!のOP映像と合わせたMAD作品などが作られたので、結局K-POPに傾倒したところで私の本質ってアニメオタクなんだ……と何かを悟ったのも今ではいい思い出です。

EX.LEAP HIGH!~明日へ、めいっぱい~

作曲 Oneway, AllThou, WABLE, FLORA
作詞 Kanata Nakamura, KINSHA
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ここでどうしても取り上げたかった曲をここで一つ。
サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』のシグナルソングです。

Aメロで鳴るクリックロールみたいな音も、ラジオのような始まりも、特徴的なダンスブレイクも、全部好きなのですが、私が10選には入れなかったもののどうしても紹介したかった理由は他にあります。
どうしても取り上げたかった理由、それは歌詞がとんでもなく好きだから。

例えばこちらの歌詞
1A
待ってたの 世界に飛び出す時を
そうすれば運命に出会えるでしょ

1サビ
私を見つけたこと 決して comin' up in up higher 後悔させないわ
あと一歩 きっともうすぐなの

アイドルを目指して注目度の高いオーディション番組に挑むまっすぐな夢への意思が垣間見れます。
日プはデビューできるかどうかは全て視聴者の投票結果に左右されます。だからアイドルとしてデビューするには視聴者に101人の中から"見つけて"貰うことが何よりも大切なので、候補生達は必死で爪痕を残そうとします。そんな切実な状況で、私達に「見つけたことを後悔させない」と語りかけてくるのも、「この番組でデビューしてアイドルになってみせる」という夢への強い気持ちが窺えます。

1A
ワクワクしたい?私に任せない
ドキドキしてみたい?手を繋ごうよ

1B
色づく空までhigher 煌めく星よりhigher
2サビ
君の comin' up in up higher 雨あがる空

日プは毎回テーマが変わるのですが、今回のテーマは「LEAP HIGH ~君の夢は、時を越えて~」でした。
厳しいトレーニングとテストを重ねて、数々の困難や挫折を乗り越えながら世界に羽ばたくガールズグループとしてのデビューを目指す。その挑戦を「leap high=高く跳びあがる」と表現しています。
それを踏まえてこの歌詞群を見ると、1Aでファンに「君の期待を私に背負わせて!そして手を繋いで一緒に行こうよ!」と語りかけてくれます。1Bで虹を越え宇宙まで自身の夢をleap highさせる決意をみせた後に、2Bでは雨ふる空にいるファンのことも一緒にその上まで届けてくれようとしています。つまり、自分の夢を高く飛んでみせると歌いながら、その空へファンのことも一緒に連れて行こうとしてくれているんです。

もうお気づきかと思いますが、この歌が描くのは「アイドルになりたい女の子達」でなく、「アイドルになりたい女の子達と、その子達が贈るファンへの歌」なんです。常に視座がファンに向いており、それは投票権を握る視聴者へのアピールであるとともに、アイドルとして叶えたい夢を一緒に歩んでくれる人達への愛情でもあります。
そしてその目線が続く先が、Cメロとなっています。

Cメロ
叶いますように 月のブランコで語り尽くせない未来
全てを君だけに打ち明けたいから

1番、2番で一緒に宇宙にまでleap highして一緒に辿り着いた月のブランコ。そこですることは「語り尽くせない未来を君だけに打ち明ける」こと。
ここが本当に詩的で綺麗で大好きです。「月のブランコで語り合う」という絵本みたいにメルヘンな情景ですが、これまでの歌詞でファンと一緒にleap highしてくれたのを私達は知ってるから、これが決して絵空事じゃない叶えたい未来なんだということがわかります。
いつか夢を叶えた先の未来を一緒に話そうね、を約束ではなく「叶いますように」と願いを込めて歌うのも儚くて美しい。まだアイドルでない立場だからこその言葉選びでグッと来ます。


と、たくさん「アイドルからファンへ」を詰め込んでくれた素敵な歌詞ばかりですが、私が一番好きなのは最後の最後に出てくるフレーズです。

アイドルからファンへ贈る言葉、これが最高峰です。

ファンが自身の夢を重ねるのではなく何かを夢見るときに希望となる存在がアイドル、というのが理想のファン→アイドル像で大好きなんです。
「アイドルは人生の"全て"ではなく人生の"希望"」なんですよね…………

「君と一緒ならどこまでも行こう」もアイドル→ファンともファン→アイドルとも取れていい。アイドルにファンは不可欠だし、ファンにとってアイドルは希望だから。

これから先もきっと「アイドルとは?」みたいな答えのない定義をくどくど考える機会が幾度となく来ると思います。私はアイドルの偶像性を特に重視するタイプなのですが、それでも絶対このひと節は思い出すだろうなと確信するほど、刻まれる歌詞となりました。


 ✧  ✧  ✧
 
今年は従来からファンだった二次元アイドルコンテンツはもとより、推しの子ブームやK-POP、日プなどを通して特に「アイドルとは?」を考え続けた年でした。来年もアイドルに心奪われながら、TikTokバズやバズ狙いへの功罪に甲乙つけがたい顔をしながら、様々な楽曲を愛していくことでしょう。
また、ピアノの音が好きすぎることを思い知らされましたのでバラード以外でもピアノ主体楽曲が二次元美少女コンテンツでいっぱいを出ることを来年への願いごととしたいと思います。


それではここで2023年の総括を。
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MAMA、MMAともにMusic of the Year受賞おめでとう!
Dittoはアジアアイドル史に燦然と輝く傑作です!!!

それではよいお年を。

ノットブルジョアの行き当たりばったり6thアニバ2枚取り記録

①はじめに

先日、ニコニコのブロマガ*1で6thアニバ物理勢の方が記録を残していました。

なんでも

安部菜々Pさんを含め多くの方がアニバを恐がっておられるが、実際のアニバはそうでもない。こういった噂が横行するのは、きっとアニバに対する情報の少なさが要因ではないか(要約)

と考えられたことがきっかけのようで、記事内でとても分かりやすくご自身のアニバプレイ記録を書き記されており、私自身その記事を拝見させて頂きましてとても参考になりました。

そのうえで、「自分のアニバ記録も記事として残したい!」「色んな人の走り方が乗ってた方がどれが効率的/非効率的かなどの選択もしやすいかも?」という欲もむくむくと出てきてしまいまして、こうして筆をとった次第です。

以下では私が実際に6thアニバをプレイした記録をつらつらと書いていきますので、よろしければ参考にしていただけたらと思います。

  

ちなみに私は6thアニバでは95位でした。

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担当アイドルである高垣楓モバマス5年間で初参加のイベントともあって、2枚取りは果たしたかったので無事取れて良かったです。

 

*1:記事終わりにリンク先添付

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